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わたくし西崎が最も尊敬するエロゲクリエイターの一人であられる、アリスソフトのTADAさんの隠居によせて、ツイッターだと何十ツイートになってしまいそうなので、こちらでアリスソフトとわたしの思い出を書かせて頂きます。久々のエントリが自作品の話でなくてすんません。

アリスソフトとの出会いは中学生のとき、伊藤くんが貸してくれたテクノポリスで、闘神都市の超美麗なグラフィックを見て、ああパソコン買う、おれは絶対にパソコンを買ってエロゲーをやるんだ、と固く決意したときでした。それ以前からエロゲーというものの存在はなんとなく知ってましたが、完全にガーンと心の芯をぶたれたのは確実にあのときで、私のエロゲー人生はアリスソフトから始まったのでした。

高校に入って、親に買ってもらったパソコンでエロゲをやりまくり、エルフ、アイデス系などもプレイしつつ、やっぱり一番心を掴まれたのはアリスソフトのゲームで、斬新な面白さと、その微妙なアマチュア性というか、不完全さというか、地方の同人イベントのコピー誌みたいなマニュアルとか、会報とか、スタッフがフロッピーを箱詰めして出荷してるエピソードとか、アリスの館のスタッフコメントとか、いい大人たちがめっさ楽しそうにエロゲーを作ってるというイメージがすっごい羨ましくて、当時の自分にエロゲー業界というキラキラの進路を示してくれたものでした。んで実際にその進路に進んだわけなので、アリスソフトが人生の指針になったと言って過言でないわけです。

ほんとは高卒でエロゲ業界に行きたかったんだけど親に止められて、アリバイ作りのように私立大学に行って、同人活動で資金を貯めながらエロゲもやりまくり、もちろんそれまでにやってたランス(3と4)も闘神都市(1と2)も面白かったんだけど、やっぱりTADAさんの天才的ゲームデザイン&世界観センスで一番ぶちのめされたのは鬼畜王ランスだったわけです。1996年、世間はエヴァンゲリオンの大ブームで、エロゲ界では鬼畜王ランスにエルフの遺作にYU-NOといった名作をはじめ、Leafの雫、それに触発された野心作が次々とリリースされ始め、エロゲ業界は花盛り。エロゲ雑誌多すぎ。その頃にはもう、おれは卒業したらエロゲ業界に入るんだ、という気持ちをほぼ固めていましたし、どこかのメーカーに潜り込めるようなスキルを在学中に身に着けておかねば、と思っていたものでした。(在学中に、実家の近所にあったCROWDでグラフィッカーのバイトをやることができて、こっち(絵方面)よりライターを目指したほうがいいな、とも思ったものでした)

大学を卒業して、4ヶ月ほどニート状態になりながらエロゲ業界に送る自己アピール用のエロ小説を書いて(当時個人サイトで毎日更新してました)、恐れ知らずにもいきなりアリスソフトに送ってみました。が、あえなく不採用。落ち込みつつ、心のどこかで安心してたり。んで、業界トップの次は業界ボトムだ、と思って札幌の末端零細メーカーに素材を送りつけ、採用。最初の商業エロゲを作り、即離職。上京して、なんやかんやあってCRONUSに入って2本目の商業エロゲを作って、離職。すたじおみりすで外注ライター/企画者として3本目の商業エロゲを作って、コケて、商業エロゲを卒業(ほぼ自主退学)しました。

で、この商業エロゲを作ってる数年間のうちのどこか(忘れちゃいました)で、アリスソフトへの2度目の挑戦があったんです。とある方の口利きで。でもやっぱり不採用。この時に、もう自分は永遠にアリスソフトとTADAさんが作るゲームの1ファンでいいのだな、とも思ったものでした。個人的にアリスソフト最高のゲームだと思っている『大悪司』がリリースされたのもこの頃で、何度も何度も周回プレイしながら、もし中の人になったらこんなふうに遊べないんだよなあ、と思っていたのも慰めになっていた気がします。

それからは純粋な1ユーザーとして、織音さんという大きなピースが加わったランスシリーズの発展を楽しみ続けました。6で描かれた魔人と魔軍の恐ろしさ、戦国のSLGゲームとして最高のクオリティ、ランクエ、9…そして去年ついに発売された10-決戦-。自分がランス3をプレイした27年前(※まだギリ倫理機構発足前で、18歳未満がエロゲーを買っても怒られなかったんですよ)から、よくぞここまで…すごい…唯一無二の世界観を描ききってくださった。元エルフ代表の蛭田さんと並び、最も尊敬するエロゲクリエイターであられるTADAさんの功績を尊び、心より感謝します。本当にありがとうございました。

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